日本でも5月8日に発表されたサムスン電子のミドルレンジモデル「Galaxy A55 5G」は5000万画素カメラを搭載しており、ハイエンドモデルのGalaxy S24シリーズの下位に位置する幅広い層をターゲットにしたモデルです。
Galaxy A55はAシリーズの中核に位置付けられ、現時点でGalaxy Aシリーズ最上位モデルとなります。2024年のGalaxy Aシリーズはエントリーレベルの「Galaxy A05」から順に、「Galaxy A15」「Galaxy A25 5G」そして「Galaxy A35 5G」なども海外で展開されています。このうちGalaxy A35 5GはGalaxy A55 5Gと同時に発表されており、両者は細かいスペック以外はほぼ同一の姉妹モデルとなっています。
両者のディスプレイサイズは6.6型(1080×2340ピクセル)で表面はコーニングの「Gorilla Glass Victus+」でカバーされています。インカメラはGalaxy A55 5Gが3200万画素、Galaxy A35 3Gが800万画素と大きく異なり、その分Galaxy A35 5Gの方が安価です。
カメラ性能はGalaxy A55 5Gが5000万画素+1200万画素+500万画素、Galaxy A35 5Gが5000万画素+800万画素+500万画素で、広角とマクロは同じスペック。Galaxy A35 5Gは超広角の画質を下げています。しかし3つのカメラレンズの配置や大きさは同等なので、両者の見た目上の区別はますますつきません。背面処理に違いが見られますが、これは本体カラーが違うからで、Galaxy A55 5GとGalaxy A35 5Gは海外では「Awesome Iceblue」「Awesome Navy」「Awesome Lilac」「Awesome Lemon」という同じ4色で展開されています。
Galaxy A55 5Gは側面の電源キーの下部以降をフラットにした特徴的なデザインですが、これもGalaxy A35 5Gは同等です。外観だけで両者を区別するのは難しそうです。
Galaxy A55 5Gは他の機種にはあまり見られない、SIMトレイを本体上部に配置していますが、こちらもGalaxy A35 5Gは同じです。そもそも両者同じ内部構造でマザーボードなど基板類もほぼ同一設計なのでしょう。こうなると本体サイズも同じに見えますが、Galaxy A55 5Gは77.4(幅)×161.1(高さ)×8.2(奥行き)mm、213g。Galaxy A35 5Gは78.0(幅)×161.7(高さ)×8.2(奥行き)mm、209gです。両者わずかにサイズが違うのでケースを共用できるかは不明です。全く同一のサイズにしてくれた方がケースメーカーも楽だと思うのですけどね。
なお、プロセッサはGalaxy A55 5GがサムスンのExynos 1480、Galaxy A35 5Gが同じくサムスンのExynos 1380という違いがあります。日本市場にA35ではなくA55が投入されたのは、より高い性能を求めるユーザーが多いからなのかもしれません。海外ではGalaxy A55 5G、Galaxy A35 5GどちらもGalaxy Sシリーズほどの性能を求めない消費者に人気となっており、今後はケースの種類も増えて日本でも選択肢の幅が広がりそうです。